ヘアメイクアーティストになるには?仕事内容や向いてる人の特徴を解説
雑誌やブライダルなど、華やかな舞台で美を創造するヘアメイクアーティスト。憧れを持つ一方で、就職方法や必要な資格、自分に向いているのかといった不安を抱える方は多いはずです。
本記事では、プロの仕事のリアルから、指名されるアーティストに必要な資質、最短でデビューを叶えるための学校選びのポイントまでを解説します。
ヘアメイクアーティストの仕事内容
ヘアメイクアーティストの仕事は、メディア・ブライダル・サロンという3つの現場で、コンセプトに合わせた「美」を形にすることです。私たちが日常で目にするあらゆるビジュアルの裏側には、プロの繊細な技術が存在します。
| フィールド | 主な仕事内容 | 役割 |
|---|---|---|
| 広告・ファッション | 雑誌、テレビ、CM、映画、ファッションショーなど | 撮影コンセプトに基づき、モデルの個性を引き出しつつ、作品の世界観を表現する力が重視される |
| ブライダル | 結婚式場、ホテル、フォトスタジオなど | 人生最高の瞬間を迎える新郎新婦へ施術。要望を汲み取る力と、崩れない確かな技術が必要になる |
| サロン・メーカー | ヘアメイク専門店、ブランドのカウンターなど | 一般のお客さまの悩みに対応。最新トレンドを提案する力や、自社商品の魅力を伝える知識が不可欠 |
実際の現場では、メイクアップだけでなくヘアセットの技術もセットで求められることが一般的です。特に撮影現場では、数ミリ単位の毛流れの調整が写真の仕上がりを左右することもあります。
また、一日の流れは早朝の現場入りから始まり、モデルが着替えるたびのお直しや、状況に応じたスタイリングの変更が続きます。
近年は動画コンテンツの普及により、映像映えを意識した立体的なメイクや、高画質カメラに対応するベースメイクの知識も重要性を増しました。単なる作業者ではなく、現場の一員として最高の結果を追求するアーティストとしての姿勢が重要です。
ヘアメイクアーティストに必要な資質
プロとして最も必要な資質は、高度な技術力以上に、精神的なタフさと変化への適応力です。撮影やイベントの現場はスケジュールが分刻みで動いており、限られた時間の中でプレッシャーに負けず、常に100点以上のクオリティを出し続ける精神力が求められます。
また、早朝から深夜に及ぶこともある撮影や、立ちっぱなしでの作業、重い道具の持ち運びなど、自己管理能力を含めた体力も欠かせません。
この業界はトレンドが非常に速いため、過去の正解に固執しない柔軟性も重要です。一度身につけた技術に満足せず、新しいコスメの特性や最先端のトレンド、映像技術の進化に伴うメイク手法の変化を吸収し続ける向上心が必要になります。
ヘアメイクアーティストに向いてる人の特徴
ヘアメイクアーティストに向いている人の共通点は、対象を深く観察する目と、チームの意図を汲み取るコミュニケーション能力にあります。
モデルやクライアントが言葉にできない細かなニュアンスを察知し、それを具体的な形に落とし込む能力は、現場での信頼に直結します。現場はカメラマンやスタイリストが集まるチーム戦であるため、周囲と円滑に連携し、全体の意図を尊重しながら役割を全うできる協調性のある人が重宝されます。
一方で、自分なりの美意識やこだわりを確立していることも重要です。相手の要望に応えつつも、プロとしてプラスアルファの提案ができる独自の感性を持つ人は、周囲から「あなたにお願いしたい」と指名される確率が高まります。
トレンドを追いかけるだけでなく、自分らしい表現を追求し続ける知的好奇心が旺盛なタイプは、クリエイターとして大きな成長を期待できるでしょう。
未経験からヘアメイクアーティストになるには?
最短でプロになるルートは、専門教育機関で基礎を固めながら、在学中から現場のコネクションを作ることです。独学という選択肢もありますが、現場で求められる衛生管理や業界特有のマナー、プロ仕様の道具の扱いを体系的に習得するには、専門の教育環境を利用するのが最も効率的といえます。
多くの人が悩む美容師免許の必要性は、活躍したいフィールドによって判断すべきです。サロンワークなど、カットを伴うヘアセットが必要な現場では免許が必須となります。
とはいえ、ヘアメイクアーティストは免許取得が必須ではなく、在学中からいかに多くの現場経験を積むかのほうが重要になります。実践を経てプロとの接点を作れるかが、卒業後のデビューをスムーズにします。
プロを目指す学校選びのポイント
ヘアメイクアーティストとして最短で自立するためには、環境選びが重要です。単に技術を学ぶ場ではなく、プロとして通用する実績を作る場であるかを確認しましょう。
現役クリエイターが講師として在籍しているか
学校を選ぶ際、最も注目すべきは「誰から教わるか」という点です。ヘアメイクの世界はトレンドのキャッチアップが命であり、マニュアル通りの古い技術だけでは現場で通用しません。
講師が全員、現在も広告や雑誌の第一線で活躍している現役クリエイターである環境は、学習の質においてメリットをもたらします。現役講師から学ぶ利点は、今まさに現場で使われている最新技術や求められる振る舞いをリアルタイムで吸収できることです。
高画質カメラに対応する最新のベースメイク手法や、スタッフから信頼されるための細やかなマナーなど、実体験に基づいた指導は卒業後の大きなアドバンテージとなります。
在学中からデビュー支援を受けられるか
卒業を待つのではなく、在学中からいかにプロの仕事に触れ、実績を作れるかも重要です。一般的な美容学校では卒業後にアシスタントからスタートしますが、実践的な環境では、在学中からプロの現場に参加したり、企業依頼のヘアメイクを手掛けたりする機会が用意されています。
特に、カメラマンやモデルを育成する他学部と連携したセッション授業があるかは大きな判断基準です。異なる分野のクリエイター志望者と協力し、高いクオリティで作品制作を行う経験は、そのまま自分の実力を証明するポートフォリオになります。
こうした実践を通じて培われた人脈や実績は、卒業時の優位性となり、在学中からの独立デビューも目指すことができます。
バンタンの卒業生実績
業界の最前線で活躍しているバンタンの卒業生の実績をご紹介します。
KANAKO YOSHIDA|国内外で活躍するメイクアップアーティスト
アメリカの高校へ留学した事を機にメイクの道を本格的に目指す。バンタンデザイン研究所大阪校卒業後、渡英。フリーランスとして現場の経験を得て2011年にロンドンからパリへ移り、加茂克也と出会う。翌年、東京へ帰国後は加茂克也のチームに参加しながら自身のメイクアップアーティストとしての活動も継続する。5年半、東京で土壌を築き2017年末に再度渡英し、当時CHANEL global creative makeup up and colour designer のLucia Pica のファーストアシスタントとして3年間CHANELで経験を積み2020年末独立。hair stylistのTAKAIと共にヘアサロンundercurrentを2023年1月に代官山にオープンさせる。
Tamayo Yamamoto|パリコレクションムービー撮影やTVCMや、広告などで幅広く活躍中
滋賀県、野洲市出身。高等学校卒業後、2013年 バンタンデザイン研究所 大阪校へ入学。ヘアメイク学科を専攻。基礎のヘアメイク技術、ネイル、フェイシャルマッサージ、プロモデル達との撮影でポートフォリオ制作、高い技術とクリエイティブ性を学んだ。バンタンデザイン研究所が主催する国内最大級の在校生を対象とした複合型デビューコレクション、”カッティングエッジ” は数ヶ月に及ぶ厳しい学内審査で勝ち残った20名のみが本番のショーに出場できる。そして審査員、満場一致でグランプリ獲得。その他、クローズアップヘアメイク撮影、優勝。卒業制作でもグランプリを獲得。2015年ヘアメイク学生代表として答辞を読み、卒業。 2015年、ファッションのヘアメイクを学ぶためロンドンへ渡英を決意。世界的メイクアップアーティストNami Yoshida氏に師事。ファーストアシスタントとして厳しいファッションの第一線の現場を経験。世界4大コレクションであるロンドンコレクション、パリコレクション、ミラノコレクションの SS[spring/summer] AW[autum/winter]全てのシーズンとコレクションに同行。アシスタント業務、メイク、モデルの把握と出席確認、アシスタントチームの指揮を取り現場をまとめた。“プロメイクアップアーティスト”と名乗るにはメイクの技術を極めるだけでなく、チーム全員としっかりコミュニケーションを取り、その作品をどうすれば最大級にかっこよくする事が“できるかを瞬時に判断し、足し算と引き算ができる人が “プロフェッショナル” だと学んだ。2017年 独立。世界の第一線の現場で鍛えられた感性と独自のクリエイティブ性を追求し、ロンドンで多くの雑誌のページを飾る。大手ブランドのコレクション撮影や、広告のメイクも経験。7年間ロンドンで学んだ経験と知識を生かし、日本でも活動の場を広げる為に帰国。 現役メイクアップアーティストとしての活動を続けながら、これから海外でヘアメイクを目指す学生や社会人、メイクの基礎を学びたい、クリエイティブなメイクやアートを追求したい方々を一人でも多くサポートできるように立ち上がる。
平垣内 杏奈|入社して3年後に最年少でアーティストチームに所属
2017年バンタンデザイン研究所ヘアメイク学科卒業後、株式会社エキップ入社、RMKに配属。入社して3年後に最年少でアーティストチームに所属。現在も、RMKのメイクアップアーティストとして日々活躍する。
ヘアメイクアーティストに関するよくある質問
最後に、よくある質問にお答えします。
Q1. 不器用でもヘアメイクアーティストになれますか?
技術は正しい練習と理論的な学習によって、後天的に身につけることができます。第一線で活躍するプロの中にも、最初は不器用さに悩んでいた人もいます。器用さ以上に、対象をどれだけ美しくしたいかという情熱や、変化に気づく観察力の方が重要です。
Q2. 美容師免許は取得しておくべきでしょうか?
状況によりますが、美容師免許を持っていても、在学中からデビュー支援を受けられる環境がなければ、早期の活躍は難しいのが現実です。バンタンでは、現役クリエイターが講師として直接指導にあたっており、着実に成長できる環境が整っています。
Q3. 社会人や未経験からでも業界への就職は可能ですか?
ヘアメイク業界は実力主義の世界であり、年齢や経歴よりも「今、何ができるか」というスキルが重視されます。異業種から転身して活躍している方もおり、社会人経験で培ったマナーが現場で重宝されることもあります。大切なのは、短期間で即戦力となれる実践的なスキルをどこで身につけるかです。