22.10.24 23.03.25 更新

<AFC 10th>Asia Fashion Collection 10thも、いよいよ終盤。最終プレゼンテーション審査をレポート【バンタンデザイン研究所】

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東京校
Asia Fashion Collection 10th
最終プレゼンテーション審査レポート‼
 
 
Asia Fashion Collection(AFC)は、VANTANとPARCOが共同開催するアジアの新人デザイナーを発掘・インキュベートするプロジェクト。
今回は、10thの「最終プレゼンテーション審査」をレポートします。
 
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最終プレゼンテーションにのぞむのは計8ブランド。今回のプレゼン審査と、翌日のランウェイ審査の結果を合わせて、日本代表3ブランドが選出されます。プライズとして、2023年2月NY Fashion Weekへの参加、韓国代表・台湾代表ブランドと共に参加し、ブランド事業化支援が受けられます。審査員に、村上要様(WWD JAPAN.com 編集長)、芳之内史也様(株式会社レコオーランド FASHIONSNAP.COM 編集委員/ディレクター)、長尾悠美様(Sister 代表)、川﨑吉朗様(株式会社Aout 代表取締役)、綾部帆乃香様(LITMUS バイヤー)、神谷将太様(株式会社三越伊勢丹 伊勢丹新宿店 リ・スタイル バイヤー)、なかむ様(FASHION CREATOR 兼 Lieuバイヤー)をお迎えしました。
 
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1. 「Yrr」山本莉乃、大門千夏、村上琴音/バンタンデザイン研究所 大阪校在学
 
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デザイナー山本さん「ブランドコンセプトは『Sexy Innocent』で、コレクションテーマは『GIFT』です。デザインコンセプトとして『Yer(イール)が感じること』を掲げています。代表的なデザインに、『NEKONOSEシルエット』があります。アジア人特有の猫背からヒントを得ていて、着るとセクシーに見えるように仕立てています」
 
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マーケティング担当・大門さん「ECサイトやSNS、展示会や卸での販売を予定しています。また、小物販売に力を入れ、アジア圏にアプローチしていきたいです」
 
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WWD JAPAN.com 編集長・村上様 「価格帯は?」
 
山本さん「3万円前後からです」
 
 
2. 「teicoku」デザイナー吉田佳祐/大阪モード学園在学
吉田さん「ルネ・マグリットの『光の帝国』では、日常のものが“非日常的に”描かれています。マグリットのような表現を追求していきたいと思い、『teicoku』と名付けました。2023 SSテーマは『Same thing』です。日本では海外諸国と比べると、自分をさらけ出しにくく、周りと同じがいいという風潮が強いのではないかと思います。周りと同じことを否定はしませんが、面白くはないと思います。そこで、ブランドを通して、ユニークさをポップでかつアイロニックなテイストで表現していきます」
「ライダースのような体操服」や、「駅員さんのユニフォームをアレンジしたロングコート」
、まるでパンツが見えているかのような「フェイクレイヤードパンツ」を提案。
 
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プレゼン後、アイテムを手に取り、質感をチェックする芳之内様。
 
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デザイナーに制作意図をヒアリングする審査員もいました。
 
 
3.「TOMOHIRO KAMADA」デザイナー鎌田知宏/バンタンデザイン研究所 大阪校在学
 
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鎌田さん「皆さん、こんにちは。メンズブランド『TOMOHIRO KAMADA』デザイナーの鎌田智弘です。ブランドのコンセプトは“Ordinary Unordinary”で、一般的な部分とかけ離れた非日常がテーマであり、デザインの要素です。この言葉の曖昧さを洋服に昇華させ、個人の秘められた内側を表現します。シーズンテーマは『After the Storm』で、制限された生活に窮屈さを感じる状況を嵐に置き換え、その後の状況をポジティブに描いています。自分自身、フィリピンで生活したバックグラウンドがあり、整備されてない場所に高層ビルが建つなど、直接的には繋がっていない事象の間に起こる違和感や偶然の美しさ、シュールレアリスムを感じました。そうした曖昧な要素を表現できたらと思います」
試着をし、「どういうところにポジティブさが出ているの?」と質問するWWD JAPAN.com 編集長・村上様。
 
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「僕の基準になってしまいますが、異素材の組み合わせは、ポジティブであり違和感でもあります」と鎌田さん。
 
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4. 「désir」デザイナー中村絢/バンタンデザイン研究所 X-SEED在学
 
プレゼン審査を前に「テンパっています」と語る中村さん。控え室での、フィッティングチェックでは、服が綺麗に見えるよう細心の注意を払います。
 
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中村さん「『désir』ではシーズンごとにストーリーを作っています。今シーズンは周りの目を気にしてなりたい自分になれない人が、0.5だけでも理想に近づいて欲しいという想いを込めて、『1.5Place』を提案します。ある一人のハウスペインターの青年が主役で、彼はメイクで美しくなっていく様子が好きです。だからといって女性になりたい訳ではなく、周りの期待から、男らしさを求められ本当の気持ちを隠していました。ある日、作業着を着た自分がふと鏡を見ると、そこには本当になりたい自分が映っていたという物語です」
 
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着想源は「トランスジェンダーの身支度」をおさめた写真集。「透ける素材や柔らかい素材を使い、土くさい色ではなくペールトーンで統一しています。ルックは、オールホワイトから徐々にペイントされて鮮やかになっていく様子を表現していて、これはメイクができあがる工程ともリンクしています」
 
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他にも、胸元の開き、インナーの透け感、高めのウエストラインなどデティールにこだわっています。「実売ではメンズ用ペチコートを提案します。コレクションでいちばん伝えたいことは、ジェンダーレスや女性になりたい男性のための服、ではなく男らしくないメンズ服を見せたいと思っています」と、堂々とプレゼンを行いました。
 
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他に、韓国代表「FromeWhere」も、コレクションを披露。デザイナーLee Young Eun(リーヨンウン)は「服の本質に集中したブランドです。お客さまとの親密なコミュニケーションを大切にしています。今シーズンは、『新しい発見』がテーマで、レイヤリングや素材で、新しい自分を発見してほしいです。現在Qoo10で取り扱っていただいていますが、日本のお客様にもっとFromWhereを知っていただきたいです」とメッセージ。
 
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また、「SAIKA」デザイナー関田彩果(バンタンデザイン研究所 X-SEED在学)もプレゼンテーションを行いました。
 
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「コレクションの着想源は、『祖父の部屋の写真』。死後に、祖父が描いた絵が残されている部屋を撮影し、彼の知らない一面を垣間見られた気がしました。コレクションを通して、『絵と部屋』を同時に表現します」と語ります。
 
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翌日、10月25日には、渋谷PARCO ROOFTOP PARKでのランウェイ審査が行われます。
 
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日本代表ブランドの決定まで、カウントダウンが始まっています。
 
 

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