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2022.01.24東京
授業/特別講師/講演会
アイドルグループ『DEAR KISS』さんとのコラボレーション授業
MV制作の裏側に密着!
バンタンデザイン研究所では、業界で活躍する実践力を身に着け、
在学中からのデビューを果たす「産学協同プロジェクト」を実施しています。
今回は、アイドルグループ「DEAR KISS」さんとの産学協同プロジェクトをレポートします!
<DEAR KISSとは>
2016年に結成されたダンスボーカルユニット。
メンバーは四島早紀さん、齋藤里佳子さん、ののこさん、伊山摩穂さん、山田まひろさんの5人。
2021年4月14日に『ダンスはキスのように、キスはダンスのように』をリリースし、メジャーデビューを果たしています。
映像クリエイター基礎科生が3組に分かれ、新曲「ハッピー」のMVを3パターン撮影します。
今日は、本番直前のリハーサル。まずは、海月(クラゲ)組の撮影リハーサルをレポートします。
ちなみに、映像制作では「鈴木組」など、監督の名前をつけた「組」名称で呼ぶのが一般的なんですよ!
「では、スタンドインの方入ってください!」と海月監督。
スタンドインとは、演者の代わりに、照明の加減や立ち位置をチェックする代役のこと!
「1カメ、入りました」とカメラマン。
「2カメ入りました」とカメラ担当が声を掛け合います。
海月監督「フルから始めてバストまでね、よーい!」と、威勢よく撮影開始。
照明、曲流す係、美術、カメラ、監督、プロデューサーなど……撮影現場ではさまざまなスタッフの連携が欠かせません。
プランナー&アシスタントプロデューサー若林さんは
「撮影と並行して、次の組が使う風船を膨らませています。
肩書きはありますが、プロデューサーはどんな仕事もする、いわば雑用係です」。
また、チーム制作の意義について「これまでは、一人で脚本を書き撮影までを進めてきました。
チーム制作は初めてですが、イメージを言語化してメンバーと共有するのがとても難しいです」と話します。
美術担当・土田さんは
「風船を膨らませたり、動画で使うカレンダーを用意したり文化祭の準備のようで楽しいです(笑)
プロのアイドルさんが来てくださり、実際の現場と同じ流れで
企画から撮影までを担うのでとても実践的なプロジェクトだと感じます」とコメント。
海月監督「次のカットは、2カメを左から右へゆっくりと動かしてください。カメラセットお願いします。はい、本番いきます!」と、
撮影はテンポよく進んでいきました。
途中、モニターがダウンするトラブルがありましたが、コンセントが抜けているという単純なミスだと気づきリカバリー。
撮影を終えた、空乃海月監督にインタビューしました。
――― 撮影テーマは?
「『ハッピー』はラブソングだったので『毎日の中で、あなたのことを考える時間がこんなにもある。
あなたを考えることがこんなにも幸せなんだよ』というメッセージを込めました」
――― 撮影を終えた感想は。
「思ったよりも、が多かったです。例えば、『思ったよりも』時間がかかる、グリーンバックで合成をしようと思ったんですが、
『思ったよりも』浮いている雰囲気が出せない、などうまくいかないことが多く、自分の頭の中を現実にする難しさを感じました。
あとは、もっと統率力を発揮し、班を引っ張っていけたらと思います」
――― 今回の産学協同プロジェクトを通して得られたことは?
「うちの組は、メンバー全員が自分の仕事に対して強い責任感を持っています。
イメージを映像化するために、仕事を預けられていること。メンバーへの信頼は厚いです」
続いては、永久保組の撮影。
透明感のある照明が印象的です。プロデューサーを務める伊盛さんは……
「ディレクターがやりたいことを指示出しするので、それを具体的に調整するのがプロデューサーの役目です。
撮影スケジュールを組んだり、ロケ地を確保したり、小道具の準備をすることもあります。
例えば撮影のセッティングは朝なら30分を取っていますが、
昼間動けるようになってきたら少し短めの20分にして調整しています」と説明します。
「現場ではタイムキーパーしながら、みんなの尻を叩く役割もあります。
もともと自分は時間管理が苦手なので、克服したくてチャレンジしました。」。
通常授業と「産学協同プロジェクト」の違いについてたずねると……
「いいものを作りたいのでついつい時間をかけたくなりますが、本番ではまず撮り終えなくてはいけません。
アーティストさんのスケジュールもあるので、時間は厳守です。
また、クライアントさんに納める映像でもあるので、自己満足や妥協も許されません。
その緊張感はすごくあります」と話します。
クラスを指導するのは、映画監督/クリエイティブディレクターとして活躍するササハラハヤト講師。
メンバーたちの仕事ぶりについてうかがうと……
「チームビルディングは、意外とできていますね。
映像制作では、スタッフ同士が意見をぶつけ合うので、どうしても衝突してチームがバラバラになりやすい。
そこに関しては、軌道修正してひとつの目標に向かう術は得ているな、という印象です。
今後、期待したいのは『危険予測能力』をつけること。
先ほどモニターが消えるというハプニングがありましたが、解決するまでに時間がかかりすぎました。
また、制作サイドだけでワチャワチャ話すのもよろしくない。
これが本番だったらアーティストは『私たちのミスかな?』って不安になると思います。
撮影日は、一秒たりともアーティストや演者に『……で?』って思わせないことが大切。
本番の撮影でも意識してほしいと思います」とメッセージ。
DEAR KISSさんの撮影まで残すところあと1週間。メンバーたちは、細部を詰め、鋭意準備に励んでいます。
どんな映像作品に仕上がるのか、スタッフ一同期待しています!