- ファッション・ヘアメイク・デザイン・映像専門の学校【バンタンデザイン研究所】/
- トピックス/
- 学校ブログ/
- 新羅慎二(湘南乃風 若旦那)さん×イガリシノブさん特 ...
2019.06.21東京
イベント
ヘアメイク科の学生、系列校ヴィーナスアカデミー在校生、そして高等部生が集合。
みんながソワソワしながら待っているのが、本日のゲストです。
「これから6回にわたって、業界で活躍する方にプロになるために心構えをうかがっていきます……
っていうと、なんか上目線かな!(笑)現場の生の声を届けたいと思ってイガリシノブさんをお招きしました」と、
切り出したのは、新羅慎二さん(そう!湘南乃風・若旦那さん)です。
イガリさん「よろしくお願いします。新羅さんは、私がペーペーのヘアメイクのときからお仕事を見てくれています」
新羅さん「僕が社長をしている事務所のアーティストのメイクもやってくれたんだよね」
イガリさん「そうなんです。ちなみに、今のアシスタントは、バンタンデザイン研究所高校部2年生のコがついてくれているんですよ」と、和やかにスタート!
講演会は、ふたりによる対話形式で進められました。
イガリシノブさん自己紹介♪
「今日は、たまたま持っていたので弾きますね」と、まずは新羅さんの奏でるギターをBGMに(!)イガリさんが自己紹介。
「高校生のときにバンタンデザイン研究所の夏期講習を受けたんです。ファッション科とヘアメイク科を受けたんですが、ぶっちゃけるとヘアメイク科にすごくタイプの先輩がいて。
それでヘアメイク科にしました(笑)でも親にお金を払ってもらっているからやり切ろうと、持ち前の負けん気で乗り切りました。
今の自分があるのはその先輩のおかげですね。独立したのは25歳なので割と遅いです」
新羅さん「先輩とは何かあったの?」
イガリさん「何も(笑)先輩とは授業もカブらないですしね。
バンタンの後は、長靴と下着と60万円だけ握りしめてロンドンへ行きました。
タイミングでポンポンいくタイプなので、20歳から24歳までは、雑誌『Zipper』の読者モデル、夜はヘアセット、土日はブライダルの仕事とかして50万円くらいはいただいていました。
『このままでいいかな』と考えたときに『なんか違うかも』と思ったので全てをやめてアシスタントになりました」
新羅さん「どうやってアシスタントに?」
イガリさん「居酒屋で、『アシスタントになりたい!』って言っていたら、隣の隣に、たまたまヘアメイクさんがいたんです!4番目でいいならと雇ってくれることになって。1年半でふたりの師匠につきました」
学生時代に打ち込んだのは……意外なスポーツ!
新羅さん「なるほど!ところで、イガリさんは生まれ育ちが横浜で、中学から栃木に行ったんですよね?」
イガリさん「そうです。部活で、剣道に打ち込みました。中学のとき関東大会で優勝したんですよ!」
新羅さん「その精神は、今に活かされていますか?」
イガリさん「剣道で学んだのは『継続は力なり』ですよね。一日休んだら30日休んだと思えと教えられていました。
夜のヘアセットの仕事では、髪型が気に入らないとシャワーを浴びてもう一度セットしに来るお客さんもいました」
新羅さん「いいことも悪いことも、数をこなしていますね〜!」
イガリさん「私の場合は、剣道とブライダルと夜のヘアサロンでの経験が大きかった。負けず嫌いなのも良かったんじゃないかなと」
新羅さん「ムダなことって一個もないよね」
ヘアメイクさんって、気配りの達人!
新羅さん「ところで、ヘアメイクさんって、みんな気がききます。ご飯を食べていると、『飲みものどうしますか?』とすぐに聞いてくれるし。マネージャーよりマネっぽいんじゃないかなと感じますね」
イガリさん「まったく気が効かない人はヘアメイクさんにはなれないかも。でも、少し練習すれば誰でも100%なれると思いますよ!」
新羅さん「舞台に立つ前は、ヘアメイクさんが背中を押してくれて、終わったあとは、格好よかったです!
とか言ってくれるのですごく支えられています。そういったメイクさんとしての心得はどうやって培われたんですか?」
イガリさん「頭が大渋滞していても、手は急いで、目線は余裕でと心がけています。現場にいないと、現場の空気は分からないから数をこなしたもの勝ちです。
例えば、いくつかお弁当があったら全て開けてどれがいいか選んでもらうとか、そういうことは徐々にできてくると思います。
もうひとつ大切なのは、怒られたときにシュンとならないこと。シュンとすると深みにハマっちゃうから、シュンとしないのはすごく大事」
SNSとの付き合い方って?
イガリさん「周りの友だちにジェラシーを抱くな!と伝えています。友だちのインスタ見たら楽しいことをしているのに自分は呼ばれてない……とか、そういうことで嫉妬してはダメ」
新羅さん「SNSのジェラシーは、本当に良くないよね」
イガリさん「社会人になると、友だち同士の交流としてのSNSから抜け出さないといけないから、使い方を把握したほうがいいと思います」
<学生たちから質疑応答!>
Q.メイクのアイデアは、どこから得ますか?
イガリさん「映画を観るのは重要です。有名なのは全部観たほうがいいですね。色の組み合わせとか画を見てるかも」
Q.学生のときに、もっとこうしておけば良かったってことはありますか?
新羅さん「時間は巻き戻せないけれど、ギターともっと早く出会っていても良かったかな。
自分は、誰からも音楽性に褒められたことがなかったけど、ミュージシャンになりたいと思ったんだよね。
ビビらず、なりたい自分になるために一歩前に出る勇気や自分の感覚を信じることが大切」
イガリさん「その時代の『普通』を吸収したほうがいいと思います。
SNSもTwitterも全部ひっくるめて『普通』だと思うから、その普通を使いこなしてみて」
学生に、メッセージ!
イガリさん「初心を忘れず、どんどん前に進んでいってほしいですね。ヘアメイクを学ぶ皆さんは、ぜひ将来は同じ土俵に上がってきてほしいと思います!」
新羅さん「30歳がピークになるように想像しながら将来設計してください。そこから先の景色は、未だ何も見えていなくてもいいです。30歳までがむしゃらにかけ上がってください!」
イガリさん、新羅さん、ありがとうございました!
<!PROFILE!>
イガリシノブさん
バンタンデザイン研究所出身・BEAUTRIUM所属ヘアメイクアップアーティスト。著書「イガリメイク、しちゃう?」(宝島社)、
「裏イガリメイク、はいどうぞ。」(宝島社)等を出版。
同社のイガリメイクシリーズは累計17万部を突破。2018年MBS「情熱大陸」に出演。多くの著名人からリクエストされる人気アーティスト。
新羅慎二さん
2003年に湘南乃風のメンバー「若旦那」としてデビュー。
2019年からは本名「新羅慎二(にら・しんじ)」名義で活動。音楽活動以外に、漫画『センター ~渋谷不良同盟~』原作、雑誌『SENSE』での連載、ラジオパーソナリティ、イラスト、絵画、俳優業など表現の幅を広げている。
社会貢献活動として、ムコ多糖症候群患者支援、自然災害被災地支援を継続的に行っている。
今後も業界で活躍するクリエイターをお招きし、トークセッションを6回にわたり開催予定。