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2019.02.07東京
バンタンは、世界的な有名大学との「単位互換認定校」となっているのをご存知でしょうか?
その大学とは、NYにある世界3大ファッションスクールの一つ「パーソンズ美術大学」!
アジアで唯一の単位互換認定校として、これまでに約100名のVIP(バンタンインターナショナルプログラム)生がパーソンズへの留学を実現させています。
このたび、パーソンズの核となるファッション学部のトップ Burak Cakmak(バラク・カクマク)氏の来日を記念して、トークショーが開催されました!
テーマは「ファッションの未来とサステナビリティ」。
「サステナビリティ」とは、持続可能な社会という意味。
環境保護の分野でよく使われる言葉で、環境に負荷をかけずに人間の暮らしを維持していくにはどうすればいいかに着目し、
人間社会と経済、地球環境を無理なく共存させようという考え方です。
今回は、日本ファッションウィーク推進機構理事 太田伸之氏をゲストにお招きし、
NYと東京のトレンドを比較しながら激変するファッション業界の未来とサスティナビリティについてのお話となりました。
ファッション業界では、消費者は素材の良さよりも各ブランドがどんな価値をもたらしてくれるかに注目するようになってきていて
今後は製造工程の全開示や、これまで明るみに出てこなかった部分にスポットが当たり、どんどん無駄が削ぎ落とされていく時代が来るとのことでした。
また、IT技術を駆使してユーザー自身が服を1からフルオーダーメイドでデザインできるようになり、
これこそが環境に最も負荷のかかりにくい服作りと言えるというお話もありました。
一方で、人間らしいぬくもりのある仕事の仕方が重視され、フェアトレードの精神がこれまで以上に重要になっていくようです。
パーソンズの学生の中にも、従来は高価で質のいいものを着ることがステイタスという流れがありましたが、
今ではリユースやリメイク、買わずに自分で作るといった流れが主流になりつつあり、ファッションを学ぶ学生の中にもサステナビリティに対する意識が高まっているとのことでした。
最先端のファッション業界で起こっている人間と自然環境に対する動きをお話いただき、ご参加の皆さんも大いに刺激を受けられたようです。
何人かご参加の方にお話を伺いました。
染色工房の経営者の方は「染物をやっていて、以前から環境への影響には意識を置いていたので今回のテーマにはとても関心がありました。今後も一層環境に配慮してやっていかないと生き残っていけないと思いを新たにしました。」
海外留学を検討している学生は「IT技術を駆使してユーザーが1からデザインを作る時代が来るというお話と、一方で人間らしさがより大切になってくる時代の二極化についてのお話が印象的でした。フルオーダーメイドって新しいと思われがちですが、自分で着物を仕立てるような、オートクチュールの時代に戻っていくとも捉えられるなと感じ、とても興味深かったです。」
もう一人の学生は「今はグラフィックデザインを専攻していますが、もともとバイオテクノロジーの勉強をしていました。トークショーの中で蜘蛛の糸のようなタンパク質繊維を開発するお話がありましたが、ファッションやグラフィックにこれまで自分が学んできたバイオの知見も取り入れて活躍できたらいいなと思います。」
最後にCakmak氏より参加者にメッセージをいただきました。
「今後のパーソンズとしては、需給のアンバランスに一石を投じるデザイナーの育成を目指したいと思っています。今のファッション業界はとても魅力的になってきていて、ファッション業界への参入ハードルも下がりつつあります。
そんな今だからこそ、自分らしさを活かすことが大切です。一人のデザイナーとして、自分がどういう人間で、何をしたいのかを明らかにした上で、世界に羽ばたいていってください。」
世界と未来を見据えて、環境に配慮したものづくりをしていきたいという思いを新たにした学生も多かったようです。
バンタンでは今後もパーソンズと連携した様々なプログラムを展開していきます。