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2018.04.28東京
卒業生
吉田倫さんに高校生時代から、在学中、卒業してからのことをインタビュー!
Last Virgin
Instagram https://www.instagram.com/last.virgin/
Twitter https://twitter.com/lastvirgin_
Last Virgin×VANTAN
Instagram https://www.instagram.com/vsf18.fp1/
前編はこちら
https://www.vantan.com/topics/blog/detail/3320.php
-社会に出てからと学生時代の一番の違いは何だと思いますか。
学生ってこれがやりたいって言えば、周りの人達に協力してもらえるじゃないですか。
同じサイドに立って聞いてもらえるというか。
仕事ってお互いに本気だから、意見が違ったときにどうやって折り合いつけるとか
どうやって説得するかとか、伝え方が難しいなと日々感じています。。
学生の時は一方通行でも許されるけど、仕事となるとそうではないですよね。
Last Virgin LOOKBOOKより
-Last Virginを立ち上げるきっかけなどを教えて下さい。
学生時代、渋谷109のLB-03というお店でアルバイトしていました。
同じお店の系列だったLDSで働いていた、現在Last Virginのディレクターを務める荒木
と仲良くなって遊ぶようになり、結構ずっと一緒に遊んでいて。
あんまり記憶はないんですけど、
その時にふんわりと、一緒にブランドやりたいねって話していて。
気がつけばこの人と一緒にブランドやるって決めていました。
卒業するまでに、先生と話すのは好きだったからインターンなどは行かせてもらえるようになっていて。
ブランドは立ち上げたいけど、今やっても、今の私には力がないって思っていました。
自分に力がない状態で就職するのが嫌で。だから海外に行きました。
卒業して半年ぐらいはセレクトショップでアルバイトして、それから海外行きました。
カナダのトロントに最初行って、語学学校に通うだけの留学の予定でした。
バンタンでの学生時代、色んな所にインターンは行ったけど、でも実際に服は作れないし、
語学勉強をしながら洋服の作り方など学ばないとって思っていて。
それまでは行動的な勉強ばかりだったから、ゆっくり机に向かって勉強する時間を設けようって思っていたんです。
絵を描いてみたり生地の勉強したり。
トロントってオシャレな人がいなくって(笑)。視覚的な楽しみがありませんでした。
だからホームステイ先の家でずーっと家しゃべっていて、英語の映画とか見てるうちに
学校行かなくても英語学べるなって、、。
なので、語学学校を辞めて、
トロントからNYまで30ドルで行けるので3ヶ月の観光VISAでNYに行きました。
トロントに留学していたためNYではビザがとれなかったので3か月たったら一度トロントに戻るってのを何回かやって滞在してましたね(笑)
家なども決まりましたが、やることないし、知り合いいないし、何かしようと思って
WOOFIN'(ウーフィン)という雑誌のカメラマンがNYにいる事を知ってその人にコンタクトをとって
アシスタントさせてくださいってメールしました。
そのカメラマンさんが、NYで取材など行ってインタビューしたりしている方で、
それをずっとお手伝いさせて頂いていました。
写真を撮ったり、リメイクした洋服を売ったりもしたり。
文章上手だねって記事書かせて貰えるようになってフェスとかライブにも行かせて頂きました。
日本を離れて1年経ったぐらいが私の誕生日だったんですけど、
その時にディレクター荒木から、お誕生日おめでとうって突然連絡が来て。
それまで私がNYにいる間、一回も連絡をとってなかったんですよ。
「トモの誕生日に間に合わせたくてずっと連絡できなかったんだけど
昨日Last Virgin立ち上げさせてもらえることになった」って。
荒木は自分のブランドやりたいって会社に言ってて、
私の誕生日の前日に、会社にプレゼンしてて、それでブランド立ち上げようって。
席はあるからいつでも戻っておいでって言ってくれて、すぐに日本に戻りました。
-それからたった2年で、路面店を出店までになったんですね。
立ち上げてから半年の間に7本ぐらい、名古屋や大阪、福岡でポップアップを開催して
怒涛の日々でした。
バンタンにお願いして展示会もバンタンの在校生に手伝ってもらったりしていました。
-ブランドを維持していく上で、大変なこと、大変だったことなどはありますか。
大変だったのは、Swankissと合同のオープニングパーティーの時です。
モデルさんのブッキングなどは違う会社に依頼していましたが、
この時は関わっている会社が多すぎて、オーガナイズするのが大変でした。
コンテンツやブッキング・ケータリング、パネルやチケット、協賛、モデルの導線も何もかも
自分たちで進めていたので。
ずっと怒っていましたね(笑)。
あとは、色んな大人の事情が垣間見えたりブランドを存続させることの難しさや危機を感じた時ですかね。
本当にこれからもう、やっていけないかもみたいな時でもありました。
大人とも沢山バトりましたし。
最初のカタログのモデルが瑛茉 ジャスミンちゃんで、すごくLast Virginを大切に想ってくれていて。
大変な時期は本当にいろいろな面で支えてくれました。
発信力のある子に支持してもらえるって凄く心強かったですね。
お店の子達も「お店は私に任せて下さい」って言ってくれたりして、
どんな状況になってもディレクターの荒木と話し合って、立ち上げたときの熱量や芯をもってやっていけばなんとかなるかって。
それで今もやっています。
その時、OEMメーカーさんもすごく優しくて、頑張りましょう!ってサンプルつくって持ってきてくれたり。
そういう方々がいて、頑張らないとって思っていました。
Last Virgin LOOKBOOKより
-逆に、今までで一番燃えたお仕事や、このお仕事だからこそ経験できた事や自分の糧になったことはありますか?
楽しかったのは、最初のカタログの撮影ですね。
製作はカタログのデザイナーさんにお願いしたんですけど、構成やイメージ、こういうテイストがいいとか、こういう紙質がいいとか、荒木と一緒にいろいろなわがままを聞いていただきました。
そのカタログを作るまでは、お金をかけたことがなく、作るのも着るのも
自分達だったから、人からどう見えているかわからなかったけど、
初めてイメージのはまるモデルさんに服を着せて、自分達が思っている世界観を俯瞰で見たら「私達が作っている服めっちゃ可愛いじゃん!」って思いました。
Last Virgin LOOKBOOKより
-どのようにして夢を達成してきましたか 具体的なアクションあれば教えて下さい!
達成したという気持ちはまだありませんが、良く集中力が切れなかったなとは思います。
「ブランド一緒にやりたいね」というふわっとしたディレクター荒木との約束から
実際に立ち上げるまで4年間ありました。
私が海外に行ってから1年間も連絡とっていなかったし、お互い別軸で動いていても、
一緒にブランドを立ち上げるんだって意識が途切れることはなかったです。
ああ、もう無理かもと思うこともありましたが、ずっとその思考で
ブランド立ち上げるところまで来たので、良く集中力切れなかったなって。
自分達というよりは、外部の大人たちが、頑張れ頑張れーってずっと応援してくれていたのでそれでここまで運んでくれたというか。
夢を達成したと言えるのは、もうちょっとブランドが大きくなってからかなって思います。
-卒業修了展ではバンタン生にお洋服を制作するチャンスを下さりありがとうございました!バンタン生とコラボレーションしてみていかがでしたか?
バンタン生優秀です。
私はバンタンに通っていたので色々知っていましたが、会社の子達は「刺激的~!」って
言っていました。
ディレクター荒木は、私が学生の時に修了展のモデルしてもらったんですけど
その時から「パワーもらう」ってすごく言っていて。
今回もバンタンに行く度に刺激受けるって言っていました。
あそこまで仕様書が書けたり資料にまとめられる子というのは実際あんまりいないので。
「学生さんでこんなに出来るの?」ってプレスの子も関心していました。
こんなにスキルあるんだって、良い意味で刺激になっていると思います。
Last Virgin LOOKBOOKより
-今の仕事の魅力を教えて下さい。
マネージャーという肩書きでやっていますが
わかりやすく言うと何でも屋サンです。
店舗管理・EC・撮影・企画・プロモーション・各イメージバナー作成・商品の管理など色々させてもらってるので全部口出し出来る所が魅力ですかね。
全部把握出来て、手のうちでいる限り、全部を抱いていられるじゃないけど。
-これからの夢を教えて下さい!
今までは、自分たちの「これがやりたい!これが良い!楽しい!」という方向に突っ走ってきました。
Last Virginを立ち上げてから毎日に追われすぎていて、こなしていく事が精一杯で
次の目標というものが見つからなかったんです。
私の人生を考えた時に次の目標とかがめずらしくなくって。
ブランドを作らせてくれた事業部長さんがずっと私に
「MDに向いてるよ」って言ってくれていて、私は数字に弱いし、MD (マーチャンダイジング / 商品ラインアップやスケジュールの
企画、具体的な販売戦略の構築などを行うこと)は出来ないって言っていたんですよ。
やりたいと思ったこともないし、しっくりもこないし、興味も全然なかったんですけど(笑)。
その方が「女MDかっこいいじゃん!出来るよ!」とか言ってくれて。
これからスタッフが増えて落ち着いてきたら自分のスキルを上げる為に勉強したいなって思います。MDの他に数字関係とかも。
今までは世界観を作って、見せていくとかそういう感じだったけど
これからはビジネスのことなども勉強して、ブランドを成長させていきたいなって思います。
はじめて人の意見に耳を傾けて、自分の人生に照らし合わせたというか。
「良いじゃん!」と言ってもらえる所を伸ばしていこう、聞く耳持ってみようって。
自分が信用している人が良いって言ってくれたんだから
《やりたい》じゃなくて求めてもらえる所を絶対伸ばした方が良いと。
-学生時代に想像してた通りの今ですか?
こんなに変わらないとは思っていませんでした。
学生の頃から、変わっている感じがしないです。
もっと大人だと思っていました。
最後にこの業界を目指す子達に学生中にやっておくべき事などアドバイスをお願いします!
素直さをキープすることですかね。(笑)
人のアドバイスを聞くこと。自我が強い子は、自分を変えようとしないで自分で完結しちゃうから。勿体無いと思います。
ブランドやりたいって言っていても、オシャレが好きな子っていい意味で芯が強いから
たまに固執してしまってたり。
「私はこういう風にやっていきたいのに」っていうのが強すぎて
思っていたのと違うから辞めちゃいましたとか多くて。
何も経験値もない、若い一人の子にブランドやらせてあげるよ、だなんてご褒美があるわけないと思います。オシャレだったとしても。
経験と説得力とパワーがあるか、人よりも目立つ何かがないとなかなか厳しいと思います。
人から目を惹くものとか、期待値のあるものや、面白みがあったりとか。
努力して継続させて結果を出して
誰かの耳に届くように言い続ける、やり続けないとぽんってふってこないと思います。
-ありがとうございました!