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- [全日制]平成28年度卒業・修了式レポート!卒業生& ...
2017.03.31東京
イベント
穏やかな春の訪れを感じる、3月15日。
東京都文京シビックホールにて、【平成28年度 バンタンデザイン研究所 卒業・修了式】が挙行されました。
今回は晴れやかな式の模様をお届けします。
まず、代表 石川広己より祝辞が述べられました。
「卒業生の皆さん、ご列席の保護者の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
学生生活、一年、ニ年、三年と過ごされたわけですが、いかがだったでしょうか?あっという間だったと思います。共に泣き、笑い、切磋琢磨した皆さんが4月から別の人生を歩み始めます。今回は、働く意味などを考えながらお話したいと思います。
3月11日で東日本大震災からまる6年を迎えます。29兆円の復興費には、財源が使われています。これから、皆さんはそれぞれの働きから報酬を得て税金を払うことになります。国税と地方税がどのように使われているのかに意識をもち、どのような社会を目指すべきかを考えて欲しいと思います。
さて、ここからが本題です。今、社会は大きく変化をしています。SNSが発達し、シェアリングエコノミーという考え方も定着してきました。人工知能が、私たちに最適なものやサービスを提供してくれるようになるでしょう。これから、生活形態、働き方、生き方が変わります。これは驚異です。便利になりますが、人工知能が職種や労働力を奪ってしまうのではないかということも危惧されています。
では、働き方はどう変わるでしょうか?
資質や能力に対して報酬が払われ、プロジェクトごとに仕事をする時代、よりフラットな社会になるでしょう。世界中の人と仕事ができ、評価が上がれば自分で仕事を選べるようになります。能力さえあれば、いつでも、どこでも、どんなときも仕事ができます。生活と仕事の『ワークライフバランス』も選べるようになるでしょう。個として、自分自身の実績に対していかに能力を上げていくかが問われます。
もうひとつの視点からみると、人生は100歳時代です。60歳あるいは、老後も支えられるような働き方をしなくてはなりません。重要になるのは『アイデンティティ』です。自分としての一貫性など自分がどういう生き方をしたいのか、人生をどうとらえ、何を考え、どう社会とマッチングさせていくか。自由度が高いなかで考えられるストーリーや選択肢が多々あると思います。どんなときも、周りの人たちと関係性を築きながら、他に流されることなく自分の意志で未来を切り拓いていって欲しいと思います。
皆さんが本当の意味での幸せを手に入れることを祈願し、お祝いの言葉とさせていただきます。改めて卒業おめでとうございます」
続いては、皆勤賞の発表!61名の皆さんに送られました。
そして、卒業証書授与。
バンタンデザイン研究所を代表して、デザイン学部 ダブルメジャー本科 高瀬 優平さんに証書を授与しました。
また、卒業生を間近で見守ってこられた長田 広美講師より祝辞をいただきました。
「卒業生のみなさん、誠におめでとうございます。
もしも、明日、雨が降ったら悲しいですか。楽しいですか?デートがある人は、そりゃ悲しいですよね。新しいレインシューズを買った人は楽しみかも。アシスタントで大きな荷物を運ぶ人は、雨を殺人鬼のように感じるかもしれません。雨が降るというのはひとつの事実であって、それ自体は良いこととも悪いこととも言えません。
あなたの周りで起きることを、どうとらえるのか、どう考えるかで人生は変わると言われます。ですが、今日、私が伝えたいのは、そのことではありません。皆さんに伝えたいのは、良くも悪くもないただの事柄に意味を持たせて、意図的にこういうとらえ方もあるのではないか、と見せていくことがクリエイターの仕事だよということです。テレビCMなら、1分という限られた時間の中で感情を伝えます。ラッキーなのか、ハッピーなのか、ブルーなのか。人間だからこそ持っているさまざまな感情を豊かに持っていて欲しいと思います。ネガティブな感情だからダメ、ということではありません。自分の心に自然に湧いてきたことに差別をせずちゃんと目を向け、客観視すること。
例えば、何かにムカついたとき「あ、自分はむかついている」と思ったら、その状況を頭の中でメモしましょう。その状況を色や素材に例えてもいいですね。ケミカル系の素材とミックスだな、とかピタピタのパンツだなとか。それを考えただけで感情を表現するときのアイデアとして残ります。ムカつきさえも消えているかもしれません。
先日の卒展で、ファッション部門のグランプリを、スタイリスト研究科 横山 美紗樹さんと、ヘアメイク研究科 久野 真理さんのコラボ作品が受賞しました。テーマは『失恋少女』。失恋して、ヤケになり、自分で自分の髪を切って旅に出る少女を表現した、素晴らしい作品です。キラキラしたクリエイティビティに溢れていました。みずみずしい感性を持ち、感情を客観視できるからこそ生まれた作品なのだと思います。
感情を表現するのが苦手という人もいるでしょう。私も、かつてはそうでした。でも、今は熱くるしいスタイリスト科講師陣の一員です。かつてはクールに見せるほうが格好いいと感じていました。でも、あるとき気付いたんです。もしかして、クールはただのつまらない人かも?
人は、10人いたら10通りの感情でとらえています。その違いにこそ、あなたが表れます。服やヘアメイクで、自分の感情を表現するように意識してみてください。映画でも音楽でもおいしいスイーツでも、あなたの感情を動かすものに触れて、人と伝え合ってください。あなたの感情は豊かになっていくし、あなたらしさが鮮明になります。
社会に出ていくのが不安ですか?
大丈夫。あなたは、ひとりではありません。不安という感情も表現して分け合えば軽くなります。人に伝わるように表現することで、人間らしい情感あふれる世の中にしていくことができます。それこそが、ロボットではなく人間にしかできない仕事だと信じています。素敵な未来を作ってください」
ここで、実行委員から送辞と各スクールの後輩たちによるオールバンタン「恋ダンス」ビデオが贈られました。
答辞を述べるのは、スタイリスト研究科 横山 美紗樹さんとヘアメイク研究科 久野 真理さんです。
久野さん 「本日は、私たち卒業生のために、このような式典をご用意くださり、誠にありがとうございます。夢を膨らませ出席した入学式。タームプロジェクト、スターズ、セミーズ、ワクワクショー、ランウェイウェーブと数々の行事を仲間と共に全力で取り組んで参りました。とても懐かしく感じます。私たちは、本科の修了展から、クリエイティブチーム『NOVEM(ノウェム)』を結成致しました。オートクチュールの歴史の素晴らしさを伝えたいと考えたショーをVOGUE編集部にプレゼンし、ストリート系ブランドにご協賛いただき実現したショーなど、数々のファッションショーを企画して参りました。卒展の『ザ・グランドホテル』では、スタイリスト学科、ヘアメイク学科ともに少人数で誰ひとり欠けることは許されない状況で、一度はショーを断念しかけることもありました。ですが、ショーをやり遂げ、スタイリスト科史上一番のファッションショーと称えていただくことができました」
久野さん「『ザ・グランドホテル』は3年間で培ってきた根性やこだわりを捨てず、諦めなかったからこそできたショーだと思います。決して平坦な道のりではあく、数えきれないほどのドラマがあったことも、私たちのなかでかけがえのない思い出として色づいております。
お世話になった講師の方々、スタッフの方々、そして両親。この3年間、離れた場所から見守ってくれました。たえない笑顔と愛で迎えてくれる、温かい場所を用意してくれたからこそこの日を迎えることができます。本当にありがとう。私たちは在学中に学んだことを活かし、この先の日々を精進してまいります。怒濤の3年間を、もがき苦しみ戦い抜いた良きライバルであり、仲間であるからこそ言いきれます。私たちは必ず夢を叶えます。情熱を身にまとい、切磋琢磨した3年間は、どの瞬間も美しくかけがえないです。すべての方々にお礼申し上げ、答辞とさせていただきます」
卒業生代表による答辞が述べられると、フィナーレには、サプライズゲストとしてWHITE JAMのメンバーがバンタン生のためにお祝いに駆けつけてくれました!!
卒業ソングで人気の『咲かないで』の生歌を披露していただき、会場は大盛り上がり!!感動して泣いてしまう卒業生も続出!
さらに、WHITE JAMのヘアメイク担当でもあり、バンタンの卒業生でもあるヘアメイクアップアーティストのHIKARUさんからも卒業生に向けて熱いエールを送っていただきました☆
望月さん 「ご卒業おめでとうございます。僕が卒業したのは11年前のこと。ヘアメイクとして突っ走ってきましたが、何回か辞めたいと感じることもありました。そんなとき、強くなれるキッカケをくれたのがWHITE JAMでした。今は、ヘアメイクの仕事しか考えられません。仲間や先生や友人がいないとヘアメイクを続けてこられなかったと思います。仲間や家族を大切にしてください。皆さんの人生がより良いものになることを願っています」と、エールを送りました!
こうして、たくさんの祝福を受けながら、式は幕を閉じました。
式の終了後も、学生たちの歓喜は続いています。
そこで、卒業生をキャッチ!
これまでのバンタンデザイン研究所での思い出を語ってもらいました!
相羽 瑠奈さん 「グループワークも、チームで行ったプレゼンもみんな思い出に残っています。在学中にブランドを立ち上げて、今では発表する側になることが多いです。挫けそうなときは、1年生のときに、みんなで寝ないでプレゼンを考えたことを思い出しています」
他の卒業生たちも、色んな感情が込み上げているようです。
「何よりも昼休みが楽しかった!(笑)授業が終わって、友だちとふざけるのが楽しみでした。
実は、今朝、卒業式に来るまでに卒業ソングを聴きながら泣いちゃいました」
「バンタンでなければ会えない人たち、知らなかったことにたくさん会えました。カッティング・エッジでは『やり切った』と思える作品ができて良かったです」
「毎日が本当に楽しくて。みんなに会えなくなるので、本当に卒業したくないです。カッティング・エッジがいちばん印象に残っています。みんなが作品を出せるわけではなかったものの、落ちてしまった学生も後から他のメンバーをサポートしてくれて。クラスの絆がいちばん深まったと感じます」
「みんなで一緒に作品を作ったこと。あとは、表参道で行ったゲリラショーも最高に楽しかったです。あれがキッカケで、互いに切磋琢磨しながら作品を作れたと思います。講師とも距離が近いので、たくさんアドバイスをもらいました。本当に良い思い出ばかりです」
在校生も、先輩たちを慕っていたようです。
森 栄美さん 「AFC(アジア・ファッション・コレクション)のとき、先輩のブランドを手伝えたことが良い思い出です。先輩たちはお菓子をくれたり(笑)いつも優しくて、技術面でも分からないことがあると丁寧に教えてくれました」
相羽さんのショップで働いていたという坪根 華子さんも「お世話になりました。先輩たちは、廊下で会うと気さくに声をかけてくれて嬉しかったです。バンタンの体験セミナーでサポート役として参加したときも、温かくときに厳しく指導してくれました。卒業されてしまうのは寂しいです」
在校生に惜しまれながら、次のステージへと進みだした先輩たち。
これからの未来が実り多いものでありますように。
バンタンデザイン研究所スタッフ一同、心より応援しています!
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