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祝!「JAGDA新人賞」を受賞!OG・デザイナー西川友美さんインタビュー

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2020.06.08東京

卒業生

グラフィックデザイン界の栄えある賞、JAGDA新人賞をバンタンデザイン研究所 卒業生の西川友美さんが受賞されました。39歳以下の有望なグラフィックデザイナーに贈られる栄えある賞です。OG西川さんを訪ねて、都内10inc.オフィスへ伺いました。

 

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西川 友美 にしかわ・ともみ

1987年生まれ、青森県八戸市出身。2009年日本女子体育大学健康スポーツ学科中退。2011年バンタンデザイン研究所グラフィックデザイン学科卒業。同年8月よりデザイン事務所10inc.入社。2018年第19回グラフィック「1_WALL」展グランプリ受賞。2019年「1_WALL」展グランプリ受賞者個展 西川©友美展「dou?」を開催。2020年JAGDA(日本グラフィックデザイナーズ協会)新人賞受賞。

https://www.instagram.com/tomomi_c_nishikawa/?hl=ja

 

 

———— 受賞、おめでとうございます!時系列でいろいろと質問させていただければと思います。バンタンデザイン研究所に入学する前は、どんな学生でしたか?

 

「高校生の時は、美術と体育が得意科でした。小・中・高とバスケ部に所属して、高校で男子バスケ部も女子バスケ部も同じ練習をこなしていたんですね。肉体的には同じではないのに、同じ指導方法には違和感があって。女性ならではの指導法があるのではないか?と気になって女子体育大に進学しました。」

 

———— なるほど。大学生の時は就職活動はされましたか?

 

「一年で部活を辞めて、遊ぶためにバイトばかりしていたので三年生になった時焦って就活ゼミに入ったのですが「自己PRを書きましょう」となって、何も頑張ってなかったことに気づいたんです(笑)それに、嘘ついて「ここに入りたいです!」って面接で言えないなぁって。『お金を稼ぐことだけを目的に仕事をする』のは難しいなってその時思いました。

じゃあ何が私はしたいんだろうと考えた時に、絵を描くことは昔から好きだなあって思ったので、フリーターになって絵を描いていこうかなと思いました。ところがそのことを親に伝えたら相当怒られて。当たり前ですけど(笑)話し合ったところ、残りの大学一年分の学費を自由に使っていいと言ってくれたので、大学を中退して、二年制の専門校へ通うことにしました」

 

———— なるほど。数あるスクールの中から、バンタンデザイン研究所を選んだ決め手はありますか?

 

「パンフレットに掲載されていた在校生の作品が、他の専門学校と比べていちばん『自分の方向性に近いなあ』と思えたことが大きいです。」

 

———— どの分野を専攻されましたか?

 

「当時、イラスト専攻とグラフィックデザイン専攻があったのですが、PCを使えたほうがいいなという理由でグラフィックデザイン専攻に。2009年に入学して2011年に卒業しました。最初は、自分の得意なイラストで作品をまとめることが多く。講師には『イラストに逃げるな!』と言われていて私の中にこの言葉は残っていました。」

 

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———— 特に記憶に残っている授業は?

 

「中講師の授業です。運動場に人が走っている平面的な写真を使った新聞広告を見せられて『これがグラフィックデザインだ!』とおっしゃっていたのが印象的でした。当時は訳が分からなかったけれど(笑)今になって、言葉を理解出来るようになったと思います。」

 

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———— 在学中の思い出は?

 

「私は大学を中退していきているから、とてもストイックでした。例えばクラスでグループ制作する時、一生懸命やらない人たちにキレたり(笑)私も相当若かった(笑)周りとクリエイティブに対する熱量の差に憤りがありました。あと、作品を褒める人が多かったけれど、もっと建設的な意見を言えるような関係を築きたいと常に思っていましたね。とにかく生ぬるいのが嫌で。ここ数年、展示会をしたりしたので、バンタンデザイン研究所時代の友人と会う時間が増えました。しかも受賞のお祝いしてくれたりするので有難いです」

 

———— 最終的に10inc.で働くと決めた理由を教えて下さい!

 

「色んなデザイン事務所を調べていて、主張が強い作品が多い中、10inc.の手がけた新聞広告がとても印象に残っていたから。みんながカッコいい仕事を紹介している中、すごく誠実でカッコつけていない感じがカッコよかった。それが理由です」

 

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———— 学生と社会人の違いは何だと思いますか?

 

「学生は社会に出るためのキッカケを作ってもらっている場という感じがします。実際に学ぶのはリアルな社会のほうが大きい。私も、仕事を始めて3〜4年くらいはデザインが分からないと思っていました」

 

———— どうやってその期間を抜けたのでしょうか?

 

「弊社では、クライアントに提案する前に何案か作ったデザインを並べて社内ミーティングのような雑談が行われます。自分がいいと思う以外のモノをみんながいいということが多く、みんなそれのどこが『いい』と思っているのか、その感覚が分かるようになりたかったというのはありました。とにかく作ったらみんな見てもらって、いろんな意見を素直に聞くようにしていたと思います。何度もそれを繰り返していると、ボスや先輩たちが何を大事にしてデザインしているのかが見えてきたと同時に自分が何を大事にしている人間なのかも見えてきたんです。気づくとそれがデザインにつながっていった気がします。

 

———— なるほど。仕事をするうえで大切にしていることは?

 

「私のデザインの仕事は『自分が、自分が』と主張しているように誤解されることがありますが、正直そういう意識はあんまりなくて。クライアントとクリエイティブなものが受け入れられるような関係性を築いたうえで、クライアントが喜んでくれるだろうなぁという視点と、自分自身がわくわくする視点両方を満たしているものを提案するようにしています。自分一人で1から10まで完成させるのではなく、お互いが丁度いい場所を探ることが重要。自分の能力を使って、みんなが幸せになることを導き出すのが仕事です」

 

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———— デザインに落とし込む時、どのようなアプローチを取りますか?

 

「私は、感覚的に作ることがすごく多いです。言葉にするのは難しいですが……感覚的にしっくりくるかこないかをすごく大事にしています。しっくりくることには必ず何かの理由があるので。なるべくデザイン単体で説得力があるものを常に心がけています」

 

———— これまでに手掛けた作品で印象的だったものを教えてください。

 

「2016年の年末にアパレルブランドのお歳暮の企画がありました。七福神をキーワードに展開していこうと企画が進んだので、次の打ち合わせで勝手に七福神のキャラクターを作っていきました。これがとても評判が良くて。ちょっとしたキャラだと思っていましたが、七福神のグッズまで展開することになったのが、とても嬉しかったです。学生時代に講師から『イラストに逃げるな』と言われたことに抵抗が強かったのですが、私にとってのグラフィックデザインとイラストのちょうどいい場所を見つけた感じがしました。また、こうした提案も私の武器なのかもと思えたお仕事です」

 

他に、日本各地の美術館を巡回した「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」フライヤー、「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」フライヤー、チケット、商業施設内の店内暖簾、たむらあやこさん著書装丁……と、これまでに手がけたお仕事を紹介してくれました。

 

———— では、お仕事の大変さ、辛さは?

 

「手を動かすこと自体は辛くないです。それよりも小さな会社では一人ひとりとのコミュニケーションを大事にして、信頼関係をしっかり築くこと。それは=気持ちよく仕事をできることに繋がります。クライアントから無茶ぶりがあったとしても、周りとの関係が良かったら乗り越えられると思います」

 

———— 「誇大妄想。」で、第19回グラフィック「1_WALL」グランプリを受賞されていますが、1_WALLに応募した経緯は?

 

「入社2年目に1_WALLを薦められてそこから作品を出し続けました。誰かのためではなく自分の表現の追求をするため、5年間出し続けました。2017年夏に個人的にショッキングな出来事があり落ち込むことがあって自暴自棄に陥ったんですが(笑)そこで認めたくなかった自分の弱さや不完全さを突きつけられたんですけど、だんだん感情が蠢く自分自身が滑稽だなって思ってきて(笑)。完璧じゃないって面白いってことに気づきました(笑)そしたら肩の力が抜けて、自分をよく見せようって一切思わなくなりました。それを素直に作品に出したらグランプリが取れました。1_WALLもJAGDAもグランプリを取る為に取り組んでいた訳ではないんですよ」

 

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第19回グラフィック「1_WALL」グランプリ受賞作品「誇大妄想。」

 

———— JAGDAを受賞された時、どんなことを感じましたか?

 

「正直、ラッキー!という感じでした。それよりも周りがすごい喜んでくれて、そっちのほうが断然嬉しかったです。でも、こんな私が取れたのだから(ご本人の言葉ママ)、希望に満ち溢れているんじゃないですか?バンタンデザイン研究所の後輩にも、ポジティブな影響を与えられるなら嬉しいです。そして育ててくれたボス孝行にもなったと思っています。

あとはクライアントさんにも恵まれました。私のことを面白がってくれて『もっと思いきりやって』と言って下さった人たちの後押しがあってこその結果だと思います」

 

———— 自身の作品をどのように捉えていますか?

 

「私の作品を見てイラストと言う人もいれば、アートだ、デザインだと言う人もいます。カテゴリーにとらわれていないという点で、今っぽいのかもしれませんが、正直そういったカテゴリーって自分の中では関係なく、今の自分の中でしっくりくる表現がこれなだけと思っています。」

 

———— ありがとうございます。最後に、後輩たちにメッセージをお願いします。

 

「一緒に徹夜できる仲間、ポジティブにクリエイティブに夢中になれる仲間がいるのはとてもいいこと。あとは、作品を作ったらどんどん人に見せることが大事。他人の客観的な意見は、自分の思い込みや思考の固さを壊してくれる貴重なものだと思います。同級生だけでなく、厳しい意見を言ってくれる先生や、面白いことや魅力的なことをやっている人に見せた方が、特にいいかもしれません。でも、ストレートな意見を言われた時に、一概に全部壊せとは言いません。もしも自分がアドバイスを受け入れられなかったら、単なるエゴなのか、譲れない大事なこだわりなのかを見極めて」

 

———— ありがとうございました!

 

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