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2017.06.06東京
在校生
春一番が吹いた翌日、
IID世田谷ものづくり学校にて、バンタンデザイン研究所 映画配給宣伝&ライターコースの学生による、映画上映会プロジェクトが実施されました。
その名も『スローカルチャー映画祭』。
2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを視野に、映画を通じて多種多様な人々が共に生きていく未来について考えるきっかけをつくろうという本企画。
学生たちは8時半に集合!
9時から設営等、準備に追われていました。
いよいよ第一部スタート。
受付では、企画者の浦山さんとフライヤーデザインを担当した関口さんが笑顔で対応。
第一部上映の「バベルの学校」
10時半よりお客様がゆるやかに来場。
映画のチケット、フライヤー、ワークショップに使用するメモ、お楽しみ抽選番号にアンケート用紙が手渡されます。もちろんすべて学生が考え、手がけたもの。
「学生たちに映画企画をさせ、その中から選出。上映場所のセレクトから映画配給会社との交渉、当日の興行・運営まで全てを学生が行っています」
と、大竹講師。
「子どもの多様性というテーマに基づき、世田谷ものづくり学校が上映場所としてふさわしいと考え交渉しました。とくに大変だったのは映画配給会社とのやりとり。
予算内で収めるためにタイアップするなどいろいろ工夫しました」と、浦山さん。
20代を中心としたお客様が集まり、11時15分予定通り上映開始です。
「バベルの学校」は、フランスにある多文化学級の子どもたちにスポットをあてたドキュメンタリー映画。
まさに多様性と共生について考えるきっかけとなる内容です。
上映後、ワークショップを実施。
映画に基づくテーマでディスカッションを行うというもの。
「まずは映画の感想を、受付でお渡ししたメモに、そうですね、1、2分くらいで書いてください」と、司会・進行の對馬(つしま)さん。
会場のみなさんが、思い思いにペンを走らせます。
對馬さん 「それでは、近くにいる人、4、5人でグループになって感想を言い合ってください」
戸惑う人たちにグループをつくるよう素早く声をかけ、サポートする高寺さん。
最初は遠慮がちに、次第にいろいろな意見が飛び交います。
對馬さん 「代表して、どなたか感想を言ってくれる人はいませんか?」
「はい!」と、勢いよく手を挙げてくれた方がいました。
参加者 「日本だけに住んでいたらわからない、信仰のことだったり肌の色の違いだったり―。と、地球全体が学びの場になったらと思いました。」
「(映画に出てきた)中国人の女の子。アジアの代表のよう。日本人もシャイだから話さない。でも、日本の授業よりも楽しそう」という感想も。
「授業風景にも日本との違いを感じていただけたと思います。」と、對馬さん。
続いてのテーマは『多様化する社会の良い点、難しい点』
「ネットの普及で以前より世界が近くなったと感じる。他の国の情報が入ってくることで自分の国の文化に目を向けなくなるのではと心配」といった参加者からの意見が。
それに対して今回のトークショーのゲスト、多文化共生センター東京の中野さんは、「外の文化に出会うことによって、改めて日本文化の良さに気づくこともある。違うことは悪いことじゃない。異文化と出会うことで自分たちを見つめ直すきっかけになる」と。
ワークショップ後、改めて中野さんによるスペシャルトーク開始。
中野さんは日本で異国の子どもたちを対象にしたフリースクールや適応クラスの日本語講師とコーディネーターとして活動している方です。
「これから日本に、映画に出てきた彼らのような子がやってきたらどうなるか。日本は外国籍の子どもが増えているなかで体制が追いついていない現状。
多文化共生社会は、一人ひとりが身近な外国人を支援しようとするのではなく、まずは知ろうとすることが日本の将来につながります」
知ろうとする、互いを理解し合おうとする姿勢が大事なのだということは映画を通しても感じられたと思います。
トークショーの後は、先に渡された抽選の当選発表。
当選された方には150年以上の歴史を持つ、フランスを代表する総合紙製品メーカークレールフォンテーヌ社のブックカバーがプレゼントされました。
無事に第1部を終え、学生たちの表情には満足気な笑顔が!
1年間の集大成として、確かな手ごたえを感じた1日になったのではないでしょうか?
ご協力していただいたみなさん、ありがとうございました!